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大山 巌 陸軍元帥に学ぶ「独立国家の条件」

  •  2009.12.10 23:57
12月10日(木)

あえばハッピー!!のあえば直道です。

大正5年の今日は、日露戦争を勝利に導いた、当時の陸軍元帥、
大山 巌卿の命日です。

栃木県の西那須野駅から徒歩7~8分の場所に、参道と墓所がひっそりと
たたずんでいます。

5年ほど前、那須の地をこよなく愛していた母と、大山卿の墓所にお参りした
ことがあります。

西郷隆盛以降の伝統として、薩摩の指導者には、「茫洋」とした(ゆったりとした)
気風が求められ、大山卿にまつわる逸話にも、戦地でいかに、
鷹揚としていたかを示すエピソードが残っています。
 
しかし、実際の大山卿は、あえて「茫洋」を演じていたまでで、
本質的には、きわめて俊才な方であったようです。

自分が大山卿の慧眼について、特に尊敬するのは、
明治の初頭から、「兵器の独立なくして、国家の独立なし」という思想をもち、
日本の近代兵器(特に大砲技術)の国産化を、誰よりも推進した点です。

日本の兵器は当時、主に、イギリスやフランスからの輸入に頼っていたのですが、
もしも日本が西欧との戦争に巻き込まれた場合、兵器が外国製のままでは、
規格に合った弾薬や部品の輸入が途絶えたら、兵力は衰退する一方となります。

かつ、買えるのは、敵となった相手の国より一昔前の兵器ばかりとなり、
技術の差による敗戦のリスクがかなり高くなってしまいます。

日本は第二次大戦以降、優秀だった戦闘機や、ミサイルの技術開発を、
ことごとく封印し(され?)、アメリカからの輸入一辺倒で、今日まできました。
旅客航空機でさえ、ほぼ、ボーイング社まかせです。

その分、軍事予算にお金を回さず、経済大国になれたことは幸運でしたが、
今回の普天間基地問題のように、これから万が一、アメリカとの同盟関係に
ヒビが入ったときのシナリオを想定して(当然、同盟維持は死守すべきですが)、
自前の兵器開発にも力を入れておかないと、対中国戦略で、日本は一層、
弱い立場になります。

いろいろな理由をつけて、アメリカが秀逸の戦闘機F-22ラプターを
日本の自衛隊に、結局は売らなかったことをみても、
アメリカの本音は、日本の技術力向上をかなり警戒していることがわかります。

事業仕分けで防衛予算を削ろうとしたり、先端技術開発投資をつぶそうとしたり、
自衛隊の制服を中国製にせよ、と指示することが、いかに「今しかみえていない」
無能な愚策であるか、あらためてお分かりいただけると思います。

                                直道


 091123 吉川さんと
     中川さんと



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